防災訓練のステップアップを目指すには(その1)
自然災害(地震や津波など)への備えとして、防災訓練のニーズが高まっておりますが、防災訓練の実施にお勧めの時期となりました。
気温や環境のリスクが高い真夏と真冬を避けた、春と秋が訓練のベストシーズンです。
この時期はお勧めの時期です。
(季節性の高い災害に対処するため、あえて真夏・真冬に行う訓練もあります)
今回は防災訓練を企画するための予備知識やポイントをご紹介します。
防災訓練のパターン
訓練のパターンを大まかに分類しますと次のようになります。
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机上訓練
防災マニュアルや連絡体制表等を使い、会議室や事務所内で実施される訓練です。
書類上の手順確認や対応内容の確認が中心となるため、机上訓練と呼ばれます。
※新型コロナの影響もあり、自治体でも机上訓練のみで実施というケースもあります。 -
実動訓練
防災訓練としてリアリティもあり、実践的な訓練となります。
防災マニュアル等を使用しつつ、実際に避難を行う(避難訓練)
疑似的なものを含め消火活動を行う(消火訓練)
負傷者役を用意し対応する(搬送訓練・応急処置訓練)
物資や機材を取り扱う(物資運用訓練、物資配布訓練)
停電状態での避難や安全確認・被害確認(停電訓練) など
防災マニュアルやBCP等に記載された内容を部分的または全体的に訓練として実行します。
手順等の確認や習熟、機材等の動作確認といった様々な目的を設定しておこないます。 -
抜き打ち訓練
主に実動訓練のバリエーションとして、事前の連絡や通知なしに突然訓練がスタートするパターンです。 あまり日本では行われませんが、業種や業界によっては部署や事業所単位で実施されていると聞きます。 訓練というよりは、演習として評価も含めてシビアに行われるそうです。
防災訓練のレベルアップの試み
訓練そのものを真面目に取り組んでおられる企業、団体様は多いのですが、マンネリ化している、情報が古いまま、といったケースも見受けられ、訓練の有効性に疑問を感じることがあります。
訓練のレベルアップを目指し、BCP(事業継続計画)の要素を取り入れ、業務の復旧や代替拠点の立ち上げなどを取り入れますと、ビジネス面でもより強い組織となります。
次のような改善を試みてはいかがでしょうか。
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マンネリ化している
改善:シナリオに変化をつける、違うパターンのシナリオを用意する等
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災害や被害の想定が7~8年前から変化しておらず、情報が古い
改善:計画段階でハザードマップ等を再確認する等
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安否確認の実行練習をしたことがない
改善:安否確認の実行練習をする
従業員の所在や安全状態をどう確認するのかも災害時に混乱を最小限に抑え、的確なアクションをするための重要なポイントと言えます。
防災訓練に安否確認の実行練習を取り入れ、災害発生時に安否を迅速に把握できるようにしておくことも大切です。
弊社の「安否確認プライム」は、携帯電話番号宛にSMS(ショートメール)送信して従業員の安全状況を確認し、従業員と情報共有を可能にするサービスです。
災害はいついかなるときに発生するか予測がつきませんが、スマホやタブレットがあれば場所を選ばずどこからでもSMSを一斉送信でき、従業員の安否状況を管理画面で把握することができます。
地震/津波/特別警報時に安否確認を自動送信させることも可能です。
SMSを受信した従業員は、SMS本文に記載のURLを開き、安否などを回答します。
回答結果は自動集計されるので、管理画面で安否状況を簡単に把握できます。
災害時に迅速に安否状況を把握できるように、テスト送信で模擬訓練(シミュレーション)されることをお勧めします。
年間行事として防災訓練が組み込まれている企業や団体様も多いかと思いますが、定例行事としてこなすだけでなく、学びや改善の機会として活用していただけましたら幸いです。