安否確認を実行する震度設定は?
安否確認システムを導入される際に「地震自動送信の震度はいくつに設定しておくのがよいでしょうか?」といったご質問を受ける事が度々あります。
弊社サービス「安否確認プライム」が特に推奨している震度はありませんが、9割以上のご利用先では「震度5強以上」もしくは「震度5弱以上」に設定されています。
建物に関しては、1981年に改正された「新耐震基準」では「震度6強~震度7」の大規模地震でも倒壊しない構造であることが義務付けられていますので、基準を満たす建物では震度5強程度の地震ではマンションやビルは壊れないことになっています。
しかし実際には建物の内部被害の想定も必要ですし、木造住宅にお住いの従業員の方もいらっしゃると思われますので(安否確認プライムでは、勤務地のほかに従業員情報として、居住住所や実家などの住所を登録していただくと、住所地による地震発生時に該当する従業員に安否確認を自動送信することができます)震度6ではなく、震度5での設定が現実的であると思います。
建物の耐震基準について
- 旧耐震基準(1981年5月31日までの基準)
震度5程度の地震で即座に建物が倒壊しないことが基準となって建築されています。
大地震では倒壊する危険性があります。 - 新耐震基準(1981年6月1日以降の基準)
震度6強~7程度の大規模地震で倒壊しないことが基準となっています。
- 2000年基準(2000年6月1日以降の基準)
1995年の阪神淡路大震災では、1981年以降に建てられた住宅の約2割が全半壊したため、建築基準法が改正され、木造の耐震基準がより強化されました。
津波が心配な地域もあるかと思いますので、ハザードマップなどでご確認いただき津波への対応も考慮していただく必要があるかと思います。
ちなみに「安否確認プライム」には「地震自動送信」のほかに「津波自動送信」「気象警報自動送信」機能もオプションとして用意されています。いずれも気象庁発表の情報を受けて設定条件により自動送信することができます。
参考
「ハザードマップポータルサイト」(国土交通省) https://disaportal.gsi.go.jp/
「地震10秒診断」(防災科学技術研究所) https://nied-weblabo.bosai.go.jp/10sec-sim/
気象庁では「最大震度が5弱以上」または「最大長周期地震動階級が3以上」と予想された場合に、震度4以上または長周期地震動階級3以上が予想される地域を対象に緊急地震速報(警報)を発表します。
また、気象庁による震度階級解説では下記のようになっています。
これらを参考に震度設定していただくとよいかと思います。
